ChatGPTで画像生成するためにプロンプトから操作方法までを徹底解説

文章作成AIとして2022年からOpenAIから発表されているChatGPTが、他のAIプログラムと連携させることで画像生成までこなせる万能ツールとして話題になっています。

インターネット上のコンテンツとしても画像の必要性が注目されている中で、AIライティングだけではなく画像生成までこなせるという進化は、とても期待したい内容です。

しかし、本当にChatGPTを連携させたAIプログラムだけで素晴らしい画像が作れるのでしょうか。

できないことはないのか、画像生成は無料でできるのだろうかという疑問が残ります。

今後のChatGPTの可能性を見極めるためにも、実際にChatGPTを使って画像生成するまでの手順を見ていきます。

ChatGPTとは

ChatGPTとは

ChatGPTとは、2022年にOpenAIから発表された文章作成AIのことです。

無料で利用できるという最大のメリットでユーザーが爆発的に増加しており、より便利に活用したいというユーザーは月額$20-(2700円前後)のサブスクリプションを活用しています。

サブスクリプションするほどの決断ができないユーザーは、従量課金方式で無料サービス以上の機能を活用しているケースもあるので、固定費を抑えながらも有力なツールを体験できるサービスになっています。

≫≫ Chat GPT(チャットGPT)とは?基礎知識から使い方まで徹底解説

ChatGPTの基本概要
ChatGPTの画像生成機能について

ChatGPTの基本概要

ChatGPTは、単体で何か作業を行なってくれるツールではありません。

人間によって指示されなければ動くことはなく、全てを自動的に完遂してくれる万能ツールではないのです。

この指示を「プロンプト=促す」と呼び、AIが理解できるように正しく簡潔に伝えなければ期待する内容が生成されるのは難しくなります。

完全なる「命令=コマンド」とは異なり、AIの独自性を活かしたテキストを打ち出すために必要な指示です。

プロンプトを使用することで生まれる独自性のおかげで、全く同じキーワード・プロンプトを用いて文章を生成した場合でも、内容が100%一致するという状況がなくなります。

ただし、一度に生成できる文字数に制限があり、4096トークンを超える文章は一度に生成できないとされています。

英語であれば1文字1トークンで計算できますが、日本語の場合は1文字あたり2~3トークン使用するとされているため、2000文字前後の文章が一度に生成できる上限と言われています。

≫≫ ChatGPTのプロンプト活用法!質の高い回答をもたらすテンプレートを紹介

ChatGPTの画像生成機能について

現在、ChatGPT単体での画像生成はできないことがわかっています。

他の画像生成AIと組み合わせることで、希望する画像の生成を行えるようになったとされています。

あくまでもChatGPTは文章自動作成AIというツールなのです。

しかし、プロンプトに対する応答の秀逸性が、他の画像生成AIに良い影響を与えるという事実が発見されたため、ChatGPT×画像生成AIという組み合わせが大きな話題となっています。

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ChatGPTで画像生成する際のプロンプトとは

ChatGPTで画像生成する際のプロンプトとは

ChatGPTを用いて画像生成するにあたり、専用のプロンプトを生成するプロセスを踏まなければなりません。

ここでいうプロンプトとは、ChatGPTによって画像生成AIに最適となる指示文のことを表します。

ChatGPTによって他のAIにわかりやすい形でプロンプトを作ることによって、希望する画像を表示させるベースを作るのです。

プロンプトの役割と重要性
プロンプトの指定方法と注意点

プロンプトの役割と重要性

プロンプトの出来が生成される画像の仕上がりに直結します。

ダメなプロンプトで生成された画像の場合、希望する仕上がりとはかけ離れたものになってしまうのです。

例えば「花の絵を描いて」というプロンプトでは、どんな花を描くか全くわかりません。

しかし「道路の傍に1つだけ咲いているたんぽぽを描いて」というプロンプトであれば、花の種類や咲いている場所、情景がAIに伝わるため、より期待に近い画像生成が可能となるのです。

プロンプトの指定方法と注意点

先述したプロンプトは日本語によるものですが、AIは基本的に英語でのプロンプトの方が正しく認識します。

日本語を正しく理解するというプロセスは、AIにとってもかなり高度な作業となり、より明確に指示できる英語の方がしっかりと理解できるのです。

ここで重要なのは「希望する内容をどれだけ細かく正確に指示できるか」です。

◾️|描いて欲しい被写体
◾️|時間帯
◾️|使用するレンズなど

できるだけ細かな情報を明確に提示することで、AIはその希望に沿った画像を生成してくれるのです。

ChatGPTを使った画像生成の手順

ChatGPTを使った画像生成の手順

ChatGPTを使用して画像生成するには、まず「画像生成AI」を準備しなければなりません。

◾️|YouCam Perfect
◾️|BeautyPlus
◾️|LINE(AIイラストくん)
◾️|AIピカソ
◾️|Picsart
◾️|Canva
◾️|DALL-E 2
◾️|Midjourney

これら画像生成AIは、基本的に無料で利用できますが、より高度で希望に沿う画像表示を期待する場合は、有料プランへと移行しましょう。

≫≫ ChatGPT有料版「ChatGPT Plus」がリリース!無料版との違いと利用料金を解説

方程式の読み込み
プロンプトの生成
画像生成AIに指示を出す
プロンプトを変更・改善する

方程式の読み込み

ChatGPTでプロンプトを作成するために「方程式」を認識させなければなりません。方程式とは、画像生成AIによりわかりやすいプロンプトを生成するためのベース情報になります。

先述した「描いて欲しい被写体」「時間帯」「使用するレンズ」などに加え、さらに明確な情報を指定しておくことで、後で生成するプロンプトを高度な状態に引き上げることができるのです。

プロンプトの生成

先述した方程式を使用してChatGPTにプロンプトを生成させます。

描きたい被写体について提示することで、方程式に沿った内容を描くためのプロンプトが組み上がります。

画像生成AIに指示を出す

ChatGPTが組み上げたプロンプトを使用して、画像生成AIに描かせます。

ここで完璧な状態になれば作業は完了ですが、さらに手を加えたい場合は「何をどうしたいか」を自分ではっきりと理解しなければなりません。

◾️|右から光を入れたい
◾️|そよ風が吹いている
◾️|水たまりに映り込んでいる

最初の方程式には盛り込まれていない情報が視覚化されることで認識できるようになります。

プロンプトを変更・改善する

生成された画像の改善ポイントを見つけたら、その内容をChatGPTに正しく提示し、新たなプロンプトを組み上げてもらいます。

このプロセスを繰り返すことで、より希望に近い画像を生成できるのです。

画像生成AIの活用事例と応用テクニック

画像生成AIの活用事例と応用テクニック

画像生成AIは、コンピュータが画像を自動的に生成する能力を持つ人工知能の一種です。

◾️|デザイン
◾️|クリエイティブ
◾️|エンターテイメント
◾️|マーケティングなど

さまざまな分野で活用できるため、今後の需要は飛躍的に成長するものと予想されます。

WEBコンテンツを作成するジャンルでは、すでに活用され始めています。

≫≫ ChatGPTのビジネスやマーケティングでの活用事例15選

クリエイティブなアイデアを引き出すプロンプト例
画像生成AIの活用事例と応用テクニック

クリエイティブなアイデアを引き出すプロンプト例

実際にChatGPTに「クリエイティブなアイデアを引き出すプロンプト」を聞いてみました。

◾️|未来の風景

AIに未来の風景を描かせることで、先進的な都市やテクノロジーが融合した未来の風景をイメージすることができます。

例えば、「未来の都市の風景を生成してください」といったプロンプトを使用します。

◾️|動物の進化

AIに現在の動物がどのように進化した姿を描かせることで、想像を超えた奇妙な生物や進化の可能性を探ることができます。

例えば、「もしも鳥が進化して空を泳ぐようになったら、その姿を生成してください」といったプロンプトを使用します。

◾️|夢の旅行先

AIに夢の旅行先を描かせることで、ファンタジーの世界や想像上の場所を探求することができます。

例えば、「夢の中で訪れたことのない世界を生成してください」といったプロンプトを使用します。

現段階でChatGPTの考えるクリエイティブなアイデアの一例です。

しかし、このプロンプトには方程式がなく、このままの状態で画像生成AIに提示しても明確な情報としては伝わらない印象。

つまり、ChatGPTにプロンプトを組み上げてもらう前には、的確な方程式がなければならないということです。

画像生成AIの活用事例と応用テクニック

画像生成AIの活用事例と応用テクニック

出典:Filmora公式ホームページ

試しに「Filmora」という無料で使える画像生成AIを使用してみましょう。

Windowsでは12.3.7移行、Macでは12.3.3移行で画像生成ができます。

無料版では1日20回が制限とされていますので、多用する場合はご注意ください。

使用する方程式は下表のものです。

Filmora prompt formula: A photo of a [subject] with [background], during [time of day! with [type of lighting] and shot with a
[type of lens] using [name of lens] –ar 16:9
do you understand the formula?

この方程式をChatGPTが理解すると以下の文章が打ち出されました。

Yes, I understand the formula you provided. It seems to describe the composition of a photo using specific elements such as the subject, background, time of day, lighting, lens type, and lens name. The aspect ratio is also mentioned as “ar 16:9,” indicating a widescreen format. This formula appears to be a guideline for creating a specific visual aesthetic or capturing a particular mood or style in a photograph.

次に、上記の方程式を踏まえた状態で以下のプロンプトで画像生成AIに提示するプロンプトを組み上げてもらいます。

Use the formula to create a prompt with the subject of a bunny

出来上がったプロンプトが下表になります。

Certainly! Here’s a prompt based on the formula you provided:
“A photo of a cute bunny with a lush garden background, captured during the golden hour with soft natural lighting and shot with a macro lens using a Nikon AF-S 105mm f/2.8 lens –ar 16:9”
This prompt suggests capturing an image of a bunny in a picturesque garden setting, taking advantage of the warm and soft lighting of the golden hour. It recommends using a macro lens, specifically the Nikon AF-S 105mm f/2.8 lens, which allows for detailed close-up shots. The suggested aspect ratio is 16:9 for a widescreen format.

ダブルクォーテーション(”)で挟まれている部分が、ChatGPTが組み上げたプロンプトです。

上記ChatGPTの組み上げたプロンプトによってMidjourneyが生成したうさぎの画像がこちらです。

Midjourneyが生成した虎の画像

エクスポートした画像には透かしが入ってしまいますが、有料版では透かしが入りません。

プロンプトがより細かな条件をつけることで、以下のようなもっと鮮明な画像が生成できました。

もっと鮮明な画像

実際にAI画像生成機能を使用してみると「プロンプトが全ての鍵を握る」ことがよくわかります。

ChatGPTも画像生成AIも、組み合わせ次第では素晴らしい作品を作り上げるポテンシャルを秘めていますが、プロンプトを組み上げるための方程式を間違えれば、先に描いてもらったような雰囲気だけの画像認識しづらいものになってしまいます。

有効なプラグインを駆使するのも良いですが、これも組み合わせ次第で良くも悪くもなってしまうと覚えておきましょう。

まとめ

まとめ

ChatGPTと画像生成AIを組み合わせることで、今までにはみられないような画像が一瞬で描ける時代になりました。

◾️|1. 的確な方程式を探し出す
◾️|2. ChatGPTで最適なプロンプトを組み上げる
◾️|3. 画像生成AIの理解しやすいプロンプトを見つける

この3点に注意しながら画像を生成すれば、とても素晴らしい仕上がりの画像を生み出せます。

今後さらなる進化も期待できるツールなので、いち早く触れて効率的なプロンプト探しの方法を手に入れることをおすすめします。

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