多くのメリットを享受できるため注目されているAIですが、自社用に開発すると多くの費用がかかります。
近年は、AI開発ツールなどの出現により、複雑でないAIであれば開発費用は下がるとはいえ安くはありません。
ただ、AIの中にも無料で活用できるツールも存在します。
今回のテーマは無料で導入できるAIツール。
この記事を読むことで、無料AIツールの種類や選び方、利用目的別AIツールについて理解を深められます。
無料でAIを導入したい方の参考になれば幸いです。
無料AIツールとは?種類や選び方
AIツールとは、AI技術を活用しさまざまな業務のサポートを行うツールのことです。
ここからは、AIツールの種類や選び方について詳しく解説します。
AIツールの選び方
AIツールの種類
◾️|文章生成AI
◾️|画像生成AI
◾️|チャット
AIツールの種類は多岐にわたり、いろいろな業務の効率化をサポートしてくれます。
おもなAIツールとしては、チャットや画像生成AI、文章生成AIが挙げられます。
チャットには、ユーザーからの問い合わせに対応できるAIと、自分が検索する際に利用できるAIの大きく2種類が存在し、近年話題のChatGPTもAIチャットツールです。
文章生成や画像生成は言葉通り、文章や画像を生成するAIツールです。
ビジネスシーンでは、画像や文章を作成する機会も多く、上手に利用すれば大きな業務改善効果を生みます。
≫≫【2023年最新】AIツール徹底比較!機能や用途別のおすすめ10選を紹介
AIツールの選び方
◾️|目的の明確化
◾️|使いやすさ
◾️|費用
前述の通り、AIツールと一言でいっても多種多様に存在します。
まず、利用する目的や業務を明確にし、その業務に役立つツールをピックアップしましょう。
また、使いやすさや正確性も重要なポイントです。
例えば、文章生成AIを利用し文章を作成しても、出力された文章に誤字脱字が多かったり、日本語がおかしかったりすれば、修正に多くの時間がかかってしまいます。
さらに、費用も確認すると良いでしょう。
有料のもの、無料のものさまざまあり、有料ものでも期間限定のお試しプランを設けているケースが存在します。
有料のAIツールを活用する場合は、費用対効果が得られるか検討の上、利用するのがおすすめです。
≫≫ AI導入にかかる種類別の費用相場とコスト削減につながった事例を解説
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無料AIチャットツール
ここからは、以下の無料AIチャットツールについて詳しく解説します。
チャットディーラーAI
ChatGPT
Bard
BingAI
ekubot
出典:ekubotホームページ
ekubotは、最新テクノロジーを活用しユーザーからの問い合わせに対応するFAQ特化型のAIチャットツールです。
資料請求や予約受付などの定型的な要望に対応するためのテンプレートが用意されており、スピーディーな利用開始と効果の実感ができます。
わかりやすいユーザーインターフェースを採用し、誰でも簡単に回答シナリオの設定が可能。
ekubot ChatLITEの利用には費用が必要ですが、無料お試しプランが用意されており30日間無料で利用できます。
また、チャットボットだけでなくボイスボットもあるので、気になる方はホームページで詳細をご確認ください。
チャットディーラーAI
チャットディーラーAIは、社内向けサイトやSlackなどのビジネスチャットツールに設置できるAIチャットツールです。
簡単・スピーディーに設置でき、社内の問い合わせを24時間365日代替してくれます。
総務や人事、経理などの部門における社内対応の業務を軽減し、また問い合わせ側は回答を待たされることがなくなります。
専任担当者からのサポートが受けられるため、専門知識がなくても安心して利用可能。
活用するには初期費用と月額費用がかかりますが、無料お試しが14日間できるため、気になる方は利用すると良いでしょう。
ChatGPT
ChatGPTはアメリカのOpenAI社が開発したAIチャットツールです。
まるで人間のように自然な会話ができ、精度の高い回答が得られるため大きな注目を集め、リリースから2ヵ月でユーザー数1億人を突破しました。
命令の実行や質問への回答をしてくれるChatGPTですが、具体的には以下の用途で使用されています。
◾️|テキスト生成
◾️|プログラミングコード生成
◾️|文書の要約
◾️|外国語翻訳 など
現状、ChatGPTのバージョンにはGPT-3.5 とGPT-4の2つが存在し、GPT-3.5は簡単なユーザー登録をすれば無料で利用できます。
GPT-4は月20ドル必要ですが、GPT-3.5と比べ回答精度が高く、日本語により自然に対応するなどの特徴があります。
Bard
出典:Bardホームページ
Bardは、Googleが提供するAIチャットツールで、2023年5月より日本語対応が開始されました。
Googleが独自開発した言語モデルである「LaMDA」が採用されており、Googleに関する命令や質問に対しての回答精度が高いのが特徴です。
具体的には、SEO対策などに関する命令や質問に対し的確な回答が得られるため、マーケティングなどに活用できるでしょう。
利用するための登録も不要で、簡単に利用でき費用もかかりません。
BingAI
出典:BingAIホームページ
BingAIは、Microsoftが提供する検索エンジンである「Bing」に実装されたAIチャットツールです。
対話形式で知りたい情報を検索でき、ユーザーの検索意図にマッチした最新の情報を得られます。
回答には、参考にしたWebサイトのURLが添付されており、詳細を知りたい場合の検索も容易です。
BingAIには、前述のChatGPTにおけるバージョンGPT-4が搭載されていますが、無料で活用可能。
また、ChatGPTにはできない返答候補の表示や画像生成、回答スタイルの選択などもできます。
回答スタイルは以下の3つから選べ、活用シーンにあわせて使い分けができます。
◾️|より創造的に
◾️|よりバランスよく
◾️|より厳密に
無料画像生成AIツール
続いて、以下の無料画像生成AIツールについて詳しく解説します。
≫≫ ChatGPTで画像生成するためにプロンプトから操作方法までを徹底解説
AIピカソ
Dream by WOMBO
Canva
Stable Diffusion
Random Face Generator
Random Face Generatoは、実在しない人物の写真を生成する画像生成AIツールです。
以下の3項目を設定すれば、ワンクリックで画像生成ができます。
選択項目 | 選択肢 |
性別 | 男・女・選択しない |
年齢 | 12歳~18歳・19歳~25歳・26歳~35歳・35歳~50歳・50歳以上・選択しない |
民族 | アジア人・黒人・白人・インド人・中東・ラテン系ヒスパニック系・選択しない |
生成する画像はオープンソースが情報源となっているため著作権の問題もなく、ダウンロードして活用できます。
また、ユーザー登録は必要なく利用料もかかりません。
出典:Random Face Generatorホームページ
AIピカソ
出典:AIピカソホームページ
AIピカソは、後述するStable Diffusionを利用し画像生成できるAIお絵描きスマホアプリです。
欲しい画像に関する説明文を入力するだけで、簡単に画像を生成できます。
テキスト入力だけでなく、ラフ案をもとに画像を作成させたり、下記の画像スタイルを選択したりも可能。
◾️|ファンタジー
◾️|いらすと風
◾️|木炭
◾️|サイバーパンク
◾️|油絵
生成した画像はダウンロードやSNSでシェアできます。
日本語対応しており、回数制限もなく何度でも無料で利用可能です。
Dream by WOMBO
Dream by WOMBOは、350文字以内のキーワードを入力し絵画のスタイルを選択するだけで抽象画が作成される画像生成AIツールです。
スタイルは15種類以上あり、気分にあわせて選択できます。
また、参考画像をアップロードすれば似た画像の生成も可能で、参照レベルは弱・中・強から選択可能。
ちなみに、同じキーワードとスタイルの入力・選択をしても異なる画像が生成されるため、少しでも気に入った画像は保存するのがおすすめです。
利用は無料ですが、生成された画像の著作権はWOMBO社にあるため、商業利用はできません。
Canva
出典:Canvaホームページ
Canvaは、オンライン上で利用できるグラフィックデザインツールです。
61万点以上のテンプレートと、1億点を超える以下の素材が準備されており、ドラッグ&ドロップで簡単にデザインを作成できます。
◾️|写真
◾️|動画
◾️|イラスト
◾️|音楽
さまざまなシーンで利用でき、具体的には下記が挙げられます。
◾️|写真編集
◾️|動画編集
◾️|ロゴ作成
◾️|プレゼンテーション
◾️|文書作成
◾️|オンラインホワイトボード
◾️|ホームページの作成
◾️|インスタ投稿作成・予約投稿
◾️|PDF編集
◾️|画像のデータ形式変換 など
AIによる画像生成機能も追加され、テキスト入力・テンプレート選択をすれば、簡単に画像を作成できます。
料金プランはFree・Pro・Teamsの3種類があり、無料でも利用可能です。
Stable Diffusion
Stable Diffusionは、入力されたテキストにもとづき画像が作成される画像生成AIツールです。
無料・無制限で利用でき、利用するユーザーは作成したい画像イメージの英単語を区切って入力すれば、数秒〜数十秒程度でハイクオリティの画像を簡単に生成可能。
ちなみに、入力する英単語が多ければ多いほど、イメージに近い画像が出力されます。
オープンソースにもとづき生成されるため、商業利用にも対応。
利用する方法は、Web版とローカル版の2種類ありますが、ローカル版はダウンロードなどの手間がかかるためWeb版がおすすめです。
無料文章生成AIツール
最後に、以下の無料文章生成AIツールについて詳しく解説します。
≫≫ 自然言語処理(NLP)とは?技術の基礎から活用事例まで徹底解説
SAKUBUN(サクブン)
ELYZA Pencil
Rytr
Free Subtitles AI
Catchy
出典:Catchyホームページ
Catchyは、誰でもハイクオリティなコンテンツ作成ができる文章生成AIツールです。
140種類以上の文章を作成でき、具体的には以下が挙げられます。
◾️|キャッチコピー
◾️|記事作成
◾️|SNS投稿文
◾️|Webサイト制作
◾️|LINEの返信
◾️|YouTubeの企画
◾️|書籍編集 など
無料AIチャットツールで解説したOpenAI社のChatGPTが実装されているため、人間が書いたかのような文章を作成してくれます。
料金プランには、大きく無料プランと有料プランの2種類が存在し、無料プランの場合は月1回10クレジット(文章作成時に必要なクレジット)が付与されます。
ちなみに、文章作成時に必要なクレジット目安は以下の通りです。
◾️|1クレジット:タイトル作成
◾️|2クレジット:記事の導入文作成
◾️|3クレジット:メルマガの本文作成
◾️|4クレジット:記事の本文作成
SAKUBUN(サクブン)
SAKUBUN(サクブン)は、100種類以上の効果的なテンプレートを備えた文章生成AIツールです。
入力欄を埋めるだけで、以下のようなさまざまなテキストの生成ができます。
◾️|ブログ記事
◾️|広告文
◾️|SNSの投稿
◾️|メール文章
◾️|商品紹介
◾️|YouTubeなどの動画構成案
◾️|レビューの返信
◾️|マーケティングフレームワーク
◾️|不動産サイトへの掲載文 など
事前にペルソナを登録する機能が実装されているため、ターゲットにあわせた文章作成ができるのが特徴です。
有料プランだけでなく無料プランも設けており、毎月1万文字を上限とし費用をかけずに利用できます。
ELYZA Pencil
ELYZA Pencil(イライザ ペンシル)は、リリースから11日で11万人、半年で30万人が利用した文章生成AIツールです。
15文字以内のキーワードを最大8個入力すれば、約6秒でタイトルや文章を作成可能。
東京大学松尾研発のAIスタートアップ会社「ELYZA」が開発した独自の大規模言語AIを活用しています。
無料プランでは、ニュース記事やビジネスのメール、職務経歴書の文章を作成できます。
Rytr
出典:Rytrホームページ
Rytrは、文章の目的やトーン、キーワードなどを指定すれば、オリジナルの文章が作成できる文章生成AIツールです。
40種類以上のシーンで利用でき、あらゆるジャンルの文章に対応しています。
400万人以上のライターや企業が活用しており、海外の大手レビューサイトでは5点中平均評価4.9を獲得。
文章のトーンは20種類以上から選択でき、目的や好みに合わせた適切な文章を作成できます。
無料プランと有料プランが存在し、無料プランでは月1万文字までの文章作成に利用可能です。
Free Subtitles AI
Free Subtitles AIは、完全無料で動画や音声の文字起こしができるAIツールです。
ユーザー登録も不要で、Webサイトにファイルをアップロードすればテキストが出力されます。
対応データサイズは、最大300MB、最長1時間までのファイルです。
日本語を含め100ヵ国以上の言語に対応しているため、ほぼすべての言語を文字起こしできるでしょう。
まとめ
今回の記事では、無料AIツールの種類や選び方、利用目的別AIツールについて解説しました。
AI導入には多くの費用がかかりますが、中には無料で利用できるツールもあります。
ただ、AIツールといっても多種多様に存在するため、以下を検討の上利用するツールを選ぶのがおすすめです。
◾️|利用目的や活用する業務
◾️|使いやすさ
◾️|正確性
◾️|費用 など
AIツールを上手に活用し、業務改善を行いましょう。