ChatGPTへの質問の仕方のコツとテンプレートを一挙公開

ChatGPTへの質問の仕方のコツとテンプレートを一挙公開

人間のような自然な会話ができるChatGPTは、2022年11月のリリース以降多くの注目を集めています。

ChatGPTは回答の精度が高いことでも注目されていますが、回答の精度はユーザーが入力する質問の質に比例します。

つまり、質の良い質問を入力すれば、その分精度が高い回答を得られるわけです。

今回のテーマは、ChatGPTへの質問の仕方のコツとテンプレート。

ChatGPTから有効な回答を得たい方、上手な質問の仕方について知りたい方の参考になれば幸いです。

質問の仕方で回答の質が変わる

質問の仕方で回答の質が変わる

ChatGPT(チャットジーピーティー)は、2022年11月30日にアメリカのOpenAI社がリリースしたチャットボットサービスです。

人間のような自然な会話ができ、回答の精度も高いことから多くの注目を集めています。

ただ、ChatGPTの回答は常に必ず正しいわけではありません。

ChatGPTの回答の質は、質問や命令を入力する際のテキストであるプロンプトにより異なります。

ここからは、ChatGPTの概要や質問の仕方における悪い例について解説します。

≫≫【2023年】OpenAIとは?高性能AI(人工知能)ChatGPTについて徹底解説!

ChatGPTとは?
ChatGPTへの質問の仕方の悪い例

ChatGPTとは?

ChatGPTは、高度なAI技術を活用したチャットボットサービスです。

入力した質問や命令のテキストに応じて、AIが学習したインターネット上の膨大な情報をもとに、チャットで回答してくれる仕組み。

GPTはGeneral Purpose Technologyの略称で、GPT-1は2018年6月にリリースされました。

ChatGPTの無料プランにはGPT-3.5、有料プランにはGPT-4が使われています。また、金融ソフトのスタートアップであるRunway社の創業者Siqi Chen氏によると、GPT-5も2023年第4四半期にリリース予定とのこと。

無料プランなら、ChatGPTのユーザー登録をするだけで、Webブラウザもしくはアプリで簡単に利用できます。

ChatGPTの活用方法は多種多様で、具体的には下記の通りです。

◾️|雑談や相談
◾️|情報収集や調べもの
◾️|作成したテキストの校正
◾️|テキストの要約
◾️|テキスト翻訳
◾️|Excelの関数・VBAコード作成
◾️|プログラミング
◾️|アイディア出し
◾️|メール文面の作成
◾️|問題や小説・歌詞の創作

上記、アイディア次第でプライベートからビジネスシーンまで、さまざまな用途で活用できます。

ただし、ChatGPTの回答は必ずしも正しいとは限りません。

ChatGPTは、2021年9月までのインターネット上に存在した情報を学習しているため、最新情報を反映できないケースも多く、正しい回答が得られないケースがあります。

さらに、回答のリソースが不明確な場合もあるため、特にビジネスシーンで活用する際は、鵜呑みにしないよう注意すべきでしょう。

もちろん、今後ChatGPTのバージョンが上がり学習が進めば、回答の正確性はさらに向上すると考えられます。

≫≫ Chat GPT(チャットGPT)とは?基礎知識から使い方まで徹底解説

≫≫ ChatGPTの料金体系を解説!有料版との違いと拡張機能も公開

ChatGPTへの質問の仕方の悪い例

ChatGPTの回答精度は質問の仕方により異なり、悪い質問をすれば、回答の精度も低くなってしまうのが特徴です。

悪い質問の例として挙げられるのが、下記のような抽象的な質問でしょう。

◾️|ビジネスのアイディアを教えてください。
◾️|東京にあるお店を教えてください。
◾️|法律の注意点を教えてください。

上記は「どの分野のビジネスなのか」「何を提供しているお店なのか」「何の法律なのか」が具体的ではありません。

あなたが他の人に上記の質問をされたらきっと回答に困るでしょう。ChatGPTも同様で、むしろ人間以上に具体的な質問をしなければなりません。

また、先ほどお伝えした通り、ChatGPTは2021年9月までのインターネット上に存在した情報をもとに回答するため、下記のような最新の情報に関する質問はおすすめできません。

◾️|2023年6月現在の日本の総理大臣を教えてください。
◾️|2023年6月現在の日本の人口を教えてください。
◾️|日本橋駅から徒歩5分以内で、2023年にオープンした飲食店を教えてください。

ChatGPTをより有効活用するためには、良い質問の仕方を身につける必要があります。

≫≫ ChatGPTのビジネス活用!企業の導入事例からアイデアを含めて10個紹介

ChatGPTへの質問の仕方のコツ

ChatGPTへの質問の仕方のコツ

前述の通り、ChatGPTの回答精度は質問の仕方により異なります。

ここから、ChatGPTへの質問の仕方の下記8つのコツについて詳しく解説します。質問の仕方のコツを理解し、ChatGPTの回答精度を高めましょう。

シンプルさを心掛ける
質問を具体的にする
条件を指定する
追加情報を指定する
質問を分割する
質問を反復する
ポジティブなフィードバックを与える
質問の文脈を提供する

シンプルさを心掛ける

ChatGPTへの質問の仕方におけるコツの1つ目は、シンプルさを心掛けることです。

質問は、できるだけシンプルにわかりやすくしましょう。無関係な情報や複雑な言い回し、専門用語などを避け、直接的でなるべく短い文章にするのが大切です。

専門用語や略語などを多用すると、ChatGPTがエラーを起こし回答を得られないケースがあるためご注意ください。

箇条書きや番号付きリストを使い、入力する質問や情報を整理するのも有効です。

また、当然ですが誤字脱字や文法的なミスがないようにしましょう。

質問を具体的にする

ChatGPTへの質問の仕方におけるコツの2つ目は、具体的な質問をすることです。

先ほど解説した通り、抽象的な質問は回答精度を下げてしまいます。何を知りたいのかどのような情報が欲しいのかを、具体的に入力しましょう。

例えば下記の通りです。

◾️|悪い例:おすすめの映画を教えてください。
◾️|良い例:2000年代に公開された、おすすめアクション映画を教えてください。
◾️|悪い例:おすすめのラーメン屋を教えてください。
◾️|良い例:東京にある、おすすめの醤油ラーメン屋を教えてください。
◾️|悪い例:海外旅行のおすすめの国を教えてください。
◾️|良い例:5日間で、日本からいける海外旅行のおすすめの国を教えてください。

具体的に質問するため、事前に何が知りたいかを整理した後にChatGPTを利用するのがおすすめです。

条件を指定する

ChatGPTへの質問の仕方におけるコツの3つ目は、条件を指定することです。

回答の仕方や品質に関する条件を具体的に定めるのも、回答の精度を高めるのに有効。条件は細かく設定すると良いでしょう。

指定する条件とは具体的に下記の通りです。

◾️|回答の仕方に関する条件
箇条書きで、500文字程度で、3行以内で、表形式で など

◾️|回答の品質に関する条件
小学生にもわかるように、スリリングな内容で など

◾️|禁止事項に関する条件
「など」は使わない、ネガティブな表現は使わない など

◾️|数を指定する条件
5個ずつ、10個 など

また、対象を指定するのもおすすめです。例えば「小学生に説明して」「30代の男性ビジネスパーソンに説明して」などです。

条件を細かく設定すれば、より自分の欲しい回答を得られる可能性が高まります。

追加情報を指定する

ChatGPTへの質問の仕方におけるコツの4つ目は、追加情報を指定することです。

特に、ChatGPTの使用に慣れていない場合は、どうすればより良い回答を得られるかわからない場合もあるでしょう。

どうしたら良いかわからない場合は、ChatGPTに逆質問するのもおすすめです。

具体的には「このタスクで最高の結果を出すために、追加の情報が必要な場合は質問をしてください」と入力します。

上記質問をすれば、ChatGPTが必要な情報を考え質問してくれるので、それに回答すればより精度の高い情報が得られます。

質問を分割する

ChatGPTへの質問の仕方におけるコツの5つ目は、質問を分割することです。

ChatGPTに質問する際は、1度に1つのトピックにするのが良いでしょう。複数の内容を一度に質問すると、具体的な回答が得られず、回答時間も長くなり途中でエラーを起こしてしまう可能性があります。

具体的には、下記の通りです。

◾️|悪い例:ロンドンの観光地と3日間滞在する最高の旅行スケジュールを教えてください。
◾️|良い例:ロンドンの観光地を教えてください。
(別質問)ロンドンで3日間滞在する最高の旅行スケジュールを教えてください。

◾️|悪い例:タイトル「ChatGPTの概要と特徴」のWeb記事を執筆してください。
◾️|良い例:タイトル「ChatGPTの概要と特徴」のWeb記事の見出しを考えてください。
(別質問)見出し1(ChatGPTからの回答を引用)の本文を作成してください。
(別質問)見出し2(ChatGPTからの回答を引用)の本文を作成してください。
(別質問)見出し3(ChatGPTからの回答を引用)の本文を作成してください。

◾️|悪い例:生活習慣病の原因と予防方法を教えてください。
◾️|良い例:生活習慣病の原因を教えてください。
(別質問)上記、生活習慣病の予防方法を教えてください。

上記の通り、一度に1トピックの質問に絞り、聞きたいことが複数ある場合は質問を分割すると良いでしょう。

質問を反復する

ChatGPTへの質問の仕方におけるコツの6つ目は、質問を反復することです。

ChatGPTはチャット形式でやり取りができ、前にした会話内容を記憶し、それも含めて回答をしてくれます。

もし、1回で自分が求める情報が得られない場合、ChatGPTの回答に深掘りする質問を行うのも有効。

質問を反復することで、自分が求める回答を得やすくなります。

ポジティブなフィードバックを与える

ChatGPTへの質問の仕方におけるコツの7つ目は、ポジティブなフィードバックを与えることです。

ChatGPTから良い回答があった場合、ポジティブなフィードバックを繰り返すと、質の高い回答を得やすくなります。

また、良くなかった場合は、それもフィードバックすると良いでしょう。

何度か繰り返せば、ChatGPTの性能の改善が見込めます。

ただし、悪い回答の際にポジティブなフィードバックをすると、間違った学習をする可能性があるため、ご注意ください。

質問の文脈を提供する

ChatGPTへの質問の仕方におけるコツの8つ目は、質問の文脈を提供することです。

ChatGPTも人間と同様「誰に答えるのか」や「誰として答えるのか」「なぜその質問をしたのか」などの要素により、同じ質問をされても回答が変わります。

自分が知りたい情報を得やすくするためには「コンテキスト」といわれる、文脈や背景情報を提供するのが大切です。

例えば下記の通りです。

◾️|悪い例:家でできるおすすめの運動方法を教えてください。
◾️|良い例:最近在宅ワークが多く、運動不足になりがちです。家で手軽にできる、おすすめの運動方法を教えてください。

◾️|悪い例:冷蔵庫を選ぶ際のポイントについて教えてください。
◾️|良い例:2LDKのマンションに引っ越しました。1人暮らしの冷蔵庫を選ぶ際のポイントについて教えてください。

ChatGPTへの質問の仕方のテンプレート

ChatGPTへの質問の仕方のテンプレート

ChatGPTを有効活用するために、多くの方が質問の仕方のテンプレートを研究しています。

ChatGPTなどの言語モデルをより効果的に活用するために、プロンプトの開発や最適化を実施。今では「プロンプトエンジニアリング」という言葉まで生まれています。

最後に、ChatGPTへの質問のテンプレートについて解説します。下記のテンプレートについて詳しく解説していますので、ぜひご活用ください。

ビジネスメールで使えるテンプレート
タイトル案を作るテンプレート
コピー案を作るテンプレート
ChatGPT自身に回答結果を改善させるテンプレート
ChatGPTに役割を与えて回答を得るテンプレート

ビジネスメールで使えるテンプレート

まず、ビジネスメールを作成する際に利用できるテンプレートです。下記、テンプレートを活用すれば、簡単にメールを作成してくれます。

セミナー参加先への面談の提案をする営業メールのテンプレートを作成。

#シナリオ
ークライアント名で挨拶
ー会社紹介および自己紹介
ーセミナー参加の御礼
ー面談の提案
ー連絡先情報の共有#指示
ーメール全体の文字数: 500

上記、冒頭の「何に関するメールか」や「シナリオ」「指示」の内容を変更すれば、さまざまなメールを作成してくれます。

タイトル案を作るテンプレート

続いて、タイトル案を作るテンプレートです。

例えば、Web記事を作成する場合のテンプレートは下記の通りです。

###命令前提情報をもとに、制約を守りつつWeb記事のタイトルを3パターン作成してください。

###記事の内容:
記事の目的:
ターゲット:
キーワード:
ポイント:

###制約
・35字程度で
・読みたくなるような魅力的な表現で
・柔らかい文体で
・ちょっと強めに訴求して
・SEOを意識して

上記、冒頭の「命令文」や「記事の内容」「制約」の内容を変更すれば、さまざまなタイトルを作成してくれます。

今回は、Web記事を例にしましたが、セミナータイトル・商品タイトルなども作成可能。

上記のテンプレートをもとに、作りたいタイトルにあわせ内容を変更しましょう。

コピー案を作るテンプレート

有名なプロンプトも存在し、その1つが「深津式汎用プロンプト」です。

深津式汎用プロンプトは、noteのCXOを務める深津貴之氏が2023年2月9日に発表したもの。深津式を利用しコピー案を考えるプロンプトは、例えば下記の通りです。

#命令書:
あなたは、プロのコピーライターです。
以下の制約条件と入力文をもとに、最高のキャッチコピーを出力してください。#制約条件:
・箇条書きで。
・小学生にもわかりやすく。
・重要なキーワードを取り残さない。
・文章を簡潔に。
・印象に残る。

#入力文:
○○社が販売する○○宣伝の飲食店向けキャッチコピーを5つ作成してください。
○○の特徴は・・・
詳細は、下記参照。
https://・・・

#出力文:

深津式汎用プロンプトは、コピー案作成以外でも多種多様なシーンで活用できます。自分が質問する目的や内容にあわせ「命令書」「制約条件」「入力文」を変更し、ご活用ください。

ChatGPT自身に回答結果を改善させるテンプレート

質問内容によっては、ChatGPT自身に回答結果を改善させられます。

ChatGPT自身に回答結果を改善させるテンプレートには、下記が挙げられます。

上記回答の問題点を教えてください。
別の表現はありますか?
さらに文章を短く説明してください。
○○というキーワードも含めて、上記を修正してください。

ChatGPTに役割を与えて回答を得るテンプレート

ChatGPTに役割をあたえるのも、回答の精度を高めるために有効です。方法は非常に簡単で、具体的には下記の通り質問の前に専門職などの役割を入力します。

あなたは医者です。
あなたは弁護士です。
あなたはプロのWebライターです。
あなたはトップセールスパーソンです。

特定の専門職や立場・役割を指定すれば、欲しい回答を得られる可能性が高まります。

まとめ

まとめ

今回の記事では、ChatGPTの概要や、悪い質問例、質問の仕方のコツ、質問する際に活用できるテンプレートについて解説しました。ChatGPTの回答の精度は質問の仕方で変わり、質問の仕方が良ければ、精度の高い

回答が得やすくなります。ChatGPTへの質問の仕方のコツは下記の通りです。

◾️|シンプルさを心掛ける
◾️|質問を具体的にする
◾️|条件を指定する
◾️|追加情報を指定する
◾️|質問を分割する
◾️|質問を反復する
◾️|ポジティブなフィードバックを与える
◾️|質問の文脈を提供する

上記を意識し、ChatGPTの潜在能力を最大限引き出す質問の仕方をしましょう。また、今回の記事で紹介したテンプレートもぜひ有効活用してください。

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