【2023年最新】AIシステム開発の費用相場と失敗しない外注先の選び方を解説

【2023年最新】AIシステム開発の費用相場と失敗しない外注先の選び方を解説

導入すれば多くの効果が期待できるAIですが、開発費用は決して安くありません。

費用対効果が見込めればAI開発は有効ですが、見込めない場合は他の方法を考える必要があります。

今回のテーマはAI開発費用。

AI開発を検討している方、開発相場を知りたい方の参考になれば幸いです。

AI(Artificial Intelligence)開発とは?

AI(Artificial Intelligence)開発とは?

AIはArtificial Intelligenceの略で、日本語では人工知能といわれます。

明確な定義づけはされていませんが、人間の思考プロセスを再現するシステムを一般的にAIと呼び、特化型AIと汎用型AIの大きく2種類が存在します。

特化型AIは特定の分野を得意とするAIで、具体的には以下が得意分野に該当します。

◾️|画像認識
◾️|需要予測
◾️|自然言語処理
◾️|エッジAI開発 など

一方、汎用型AIはあらゆる分野で高いパフォーマンスを発揮するAIを指します。

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AI開発とは、自社が求める成果を出せるAIを開発することで、外部企業に依頼するなどし、以下のフェーズで実施されます。

◾️|課題のヒアリング
◾️|要件定義・コンサルティング
◾️|AI化の可能性検証
◾️|PoC
◾️|AIモデル開発

上記でAI開発は完了しますが、導入効果を高めるためにあわせてAIシステム開発も行われるケースがほとんどです。

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AIシステム開発の費用相場の内訳

AIシステム開発の費用相場の内訳

AI開発には、数千万円~数億円かかるケースもあります。

ただし、どのようなAIを開発するかでかかる費用は大きく異なり、複雑なAIになればなるほど費用が高くなるでしょう。

具体的な工程ごとの費用目安は以下の通りです。

NO 工程 費用相場
1 課題のヒアリング 0円
2 要件定義・コンサルティング 40万円~200万円程度
3 AI化の可能性検証 40万円~100万円程度
4 PoC 100万円~数百万円程度
5 AIモデル開発 月額80万円~300万円程度×人月
6 AIシステム開発 月額60万円~200万円程度×人月

ここからは、上記の各工程について詳しく解説します。

課題のヒアリング
要件定義・コンサルティング
AI化の可能性検証
PoC(Proof of Concept)
AIモデル開発
AIシステム開発

課題のヒアリング

AI開発をする際は、開発会社の課題ヒアリングからはじまるケースがほとんどです。

AIを導入する目的や解決したい課題を伝えるとともに、開発会社の特徴や、費用、開発の流れを確認します。

開発会社を選定する段階で行われ、基本的に費用はかかりません。

要件定義・コンサルティング

開発を依頼する会社を決定した後、要件定義や開発に向けたコンサルティングフェーズに入ります。

要件定義・コンサルティングでは、AI開発の目的や解決したい課題の詳細を確認し、どのようなAIを開発するか、AIをどのように活用するかを決定します。

また、最終的な開発費用やスケジューリングも定められ、費用相場は40万円~200万円程度です。

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AI化の可能性検証

続いて、AI化の可能性検証が行われます。

AIも万能ではなく必ずしも期待する成果が上がるとは限りません。

そもそもAI化ができるか、期待する成果が得られるかを検証するフェーズで、費用相場は40万円~100万円程度です。

ただ、開発会社によっては無料で行う場合もあるため、選定のフェーズで確認すると良いでしょう。

PoC(Proof of Concept)

AI化の可能性があれば、PoCと呼ばれるプロトタイプを作成するフェーズに入ります。

決めた仕様や機能実装ができるか、保有するデータを利用し求める精度が実現できるかなどの検証を行い、費用相場は100万円~数百万円程度です。

開発会社が過去開発したものや一般的なものであれば、AIテンプレートが利用できるため費用が抑えられる可能性もあります。

AIモデル開発

プロトタイプの開発が成功したら、いよいよ実際のAIモデルを開発します。

PoCで発生した課題や懸念点のチューニングをしながら開発を行い、費用は月額費用×人月で計算されます。

AI開発においてもっとも費用がかかるフェーズで、複雑なAIを開発するほど期間が延び、必要なエンジニアのレベル・人数が上がり費用が増大。

開発期間は3ヵ月~半年程度が一般的で、月額費用の相場は80万円~300万円程度です。

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AIシステム開発

AI開発自体はモデル開発までで完了ですが、導入効果を高める目的で活用するための周辺システムを開発するケースが一般的です。

AIモデル開発同様、月額費用×人月で計算され月額費用の相場は60万円~200万円程度です。

AI開発費用を抑える方法と予算を削らない方が良い項目

AI開発費用を抑える方法と予算を削らない方が良い項目

前述の通り、AI開発には多くの費用がかかり決して安いとはいえないため、少しでも抑えたいと思う方が多いのではないでしょうか。

ただ、重要な工程の費用を削るとAIの導入効果が低くなってしまうのでご注意ください。

ここからは、AI開発費用を抑える方法と予算を削らない方が良い項目について詳しく解説します。

AI開発費用を抑える方法
予算を削らない方が良い項目とは?

AI開発費用を抑える方法

AI開発費用を抑える方法はさまざまあり、以下がおすすめです。

◾️|AIを開発する目的や解決したい課題を明確にする
◾️|すべてをAIで実現しない
◾️|複雑なシステム連携を求めない

順に解説していきます。

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AIを開発する目的や解決したい課題を明確にする

AI開発の費用を抑えるためには、開発する目的や解決したい課題を明確にする必要があります。

明確にすれば、オーバースペックなAI開発をする可能性を下げられます。

もちろん、長期的な視点も含め必要な機能を検討するのは重要ですが、使う可能性の低い機能はその分の開発費用がムダになるケースがあるため、ご注意ください。

すべてをAIで実現しない

目的を達成したり課題解決をしたりする方法は、AIだけではありません。

例えば、人が行う際の工程やフローを変える、AI以外のシステムを利用するなども考えられるでしょう。

すべてをAIで実現しようとすれば、その分多くの機能を実装する必要があり、費用が増加します。

現状の課題を以下の3項目に分類し、整理してみましょう。

◾️|AIで必ず解決したい項目
◾️|他の選択肢もあるが、可能であればAIで解決したい項目
◾️|AIで解決する必要がない項目

複雑なシステム連携を求めない

システム連携は業務効率化をする上で非常に重要ですが、AIとの連携を実現させるのであれば、そのための開発が必要になります。

APIが公開されているシステムとの連携であれば良いですが、公開されていないシステムの場合、連携ハードルが高まります。

また、連携するシステムのバージョンアップなどにより仕様が変わるたびに、AIのメンテナンスが必要になるケースも。

あまり複雑な連携を求めず、オペレーションでカバーする方法を検討するのがおすすめです。

例えば、多少人手は必要ですがCSV出入力で連携の手間を減らす方法も考えられるでしょう。

予算を削らない方が良い項目とは?

予算を抑える方法がある一方、AI導入効果を最大限発揮するために削らない方が良い項目もあり、具体的には要件定義・コンサルティングの予算が該当します。

要件定義・コンサルティングフェーズは、開発をしているわけではないため成果がみえずらく、ムダだと感じてしまうケースもあるでしょう。

ただ、開発するAIの仕様を決定するために一番重要なフェーズであり、適切に行わなければ期待する効果が得られなかったり、必要以上に費用がかかったりします。

しっかり時間をかけ、必要な項目の洗い出しやAIに実装させる機能の決定を行いましょう。

また、運用を開始した後のAIを改善する予算も削らないのがおすすめです。

AIは一度開発したら終わるものではなく、費用をかけてでも新たなデータをインプットさせ、精度の向上をはかるのが大切です。

精度の低いAIを利用していれば混乱を招きムダな業務が発生するでしょう。

予算を取り、導入後も定期的に再学習を行いアップデートし続けるのがおすすめです。

AI開発の外注先の選び方

AI開発の外注先の選び方

AI開発を手がける会社は多くあり実際に依頼する場合、選び方がわからないケースもあるでしょう。

最後に、下記AI開発を依頼する外注先の選び方について詳しく解説します。

目的と予算を明確にする
相見積もりを必ず取る
実績や事例を確認する

目的と予算を明確にする

まずAI開発の目的や解決したい課題を明確にしましょう。

目的や解決したい課題が不明確であれば、ムダな費用がかかったり、開発が長期化したりするのはもちろん、そもそもどの開発会社に依頼するかの選定も難しくなります。

AIと一言でいっても、画像認識、音声認識、需要予測などさまざまな種類があり、開発会社も複数存在します。

また、AI開発にかけられる予算も明確にしましょう。

AI開発をしても費用対効果がなければ意味がないため、目的達成した場合どの程度のコスト削減ができるのか、どの程度の利益向上が見込めるかをふまえ算出するのが重要です。

相見積もりを必ず取る

相見積もりは必ず取りましょう。

複数の会社から見積もりを取れば、最適価格の開発会社を選べます。また、価格相場がわかるため値下げ交渉などもできるようになります。

AI開発は費用対効果が得られなければ意味がないため、開発費用がどんなに安くても、使えなければ意味がありません。

極端に見積もりが安い会社があった場合、安易にその会社を選ぶのではなく、安い理由を必ず確認しましょう。

また、開発だけでなくAIを再学習する際にかかる費用の目安も確認するのがおすすめです。

実績や事例を確認する

実績や事例を確認するのも非常に重要です。

AI開発企業は複数ありますが、実績や事例が豊富な会社の方が、多くの知識やスキル、ノウハウを保有している可能性が高いでしょう。

また、企業によって開発が得意なAIの領域が異なります。

自社と似ている業界や業種、規模などの開発実績・事例があるか確認するのがおすすめです。

まとめ

まとめ

本記事では、AI開発の概要や、費用相場、費用を抑える方法、予算を削らない方が良い項目、外注先の選び方について詳しく解説しました。

AI開発は決して安いとはいえませんが、以下を意識すれば費用を抑えられます。

◾️|AIを開発する目的や解決したい課題を明確にする
◾️|すべてをAIで実現しない
◾️|複雑なシステム連携を求めない

外注先を選定する際は、目的と予算を明確にした上で、各開発会社の実績や事例も確認しながら、相見積もりを取ると良いでしょう。

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