ChatGPTのビジネス活用!企業の導入事例からアイデアを含めて10個紹介

ChatGPTのビジネス活用!企業の導入事例からアイデアを含めて10個紹介

ChatGPTは文字通り、人間離れした速度で文章を生成し、圧倒的な処理能力によってさまざまな問題を瞬時に解決します。

AIの能力は一部の分野においては人間を凌駕しているため、ビジネスで上手く活用できれば作業効率を圧倒的に向上させられるはずです。

しかし、これまでビジネスとChatGPTのようなAI技術をかけ合わせて、仕事をした経験のある人は多くありません。

そのため、以下のような疑問を抱く方もいらっしゃるのではないでしょうか。

ビジネスに活用したいけれど、どういった方法があるのか分からない
文章を書いてもらうだけでは実際の現場で使えないのでは

ChatGPTによって、本格的なAI時代が到来するといわれています。

しかし、AIの活用は多少の慣れが必要であることから今後は、上手く扱える人とそうでない人に二極化する可能性も考えられています。

本記事では、現段階からビジネスとChatGPTを活用し、ライバルと差をつけるためのアイデアから実際の事例までを紹介します。

さらに、ChatGPTに関する基本的な概要も説明しますので、これから触って見ようと思う方でも安心です。

ぜひ最後までご覧ください。

今流行りのChatGPTとは?

今流行りのChatGPTとは?

2023年に入り、急激に注目を集めたChatGPT。

テスラやスペースX、最近ではTwitterを買収したことで有名なイーロン・マスク氏を中心に設立した「Open AI」という企業が提供しているサービスです。

ChatGPTは最近現れた技術であると思われている方も少なくありませんが、実はその原型となったAIは2018年に登場しています。

自然言語を生成することを目的に開発されたAIですが、当初の段階では不適切な発言が目立つなど、実用化させるには難しい問題が立ちはだかっていました。

言語生成に必要な情報をインターネット上から取得するため、差別的な表現や倫理観に欠ける文章が散見されたのです。

また、そのあまりの性能の高さから、2019年時点で悪用される恐れも指摘されていました。

開発者はこれらの問題に対して、人の手によって発言内容の調整を試みます。

こまめに指示を出すことで表現方法の調整に成功し、2022年11月に現在話題となっているChatGPTモデルがリリースされたのです。

そして、リリース後わずか5日間で利用者数が100万人を突破。

同様の利用者を獲得するためにInstagramが2ヶ月、フェイスブックが10ヶ月、Twitterが2年を要していることからも、達成速度の早さが分かるはずです。

そうして現在、アップデートを繰り返し、さらなる進化が期待されているのです。

≫≫【2023年】OpenAIとは?高性能AI(人工知能)ChatGPTについて徹底解説!

≫≫ AI倫理とは?AI技術の社会的影響と対策について

ChatGPTができること
ChatGPTが苦手なこと

ChatGPTができること

ChatGPTが出来ることは、主に以下の内容があげられます。

◾️|質問に対する返答
◾️|文章の要約
◾️|文章の生成

ChatGPTは主にテキストベースで人間と会話するサービスです。

具体的にはLINEやメールのやり取りをしている感覚で、AIとの対話が実現します。

例えば、「京都でおすすめの観光地を教えて」とChatGPTに質問するだけで、様々な観光地を返答してくれます。

また既存の文章をChatGPTへ入力し、要約を依頼するだけで要点を絞った文章に書き換えるなども可能。

さらに、架空の物語を創り出すこともできるのです。

文章を生成する能力は日本語や英語といった言語だけではなく、プログラミング言語にも対応しています。

HTMLやCSSといった言語や、エクセル関数などについても、作り出したい内容をChatGPTに質問するだけで、適切なコードが返ってきます。

コードからバグを見つけることも可能であるため、チェック作業などが大幅に削減できるかもしれません。

回答速度、文章生成速度は非常に早く、数秒間で数百文字の文章をあっという間に書き上げてしまいます。

このように、テキストベースでのやり取りであれば、ChatGPTは幅広い分野に対応しているのです。

≫≫ ChatGPTのインストール方法とは?手順から正しく命令するコツを紹介

≫≫ ChatGPTの仕組みをわかりやすく解説!今後どうなる!?

ChatGPTが苦手なこと

一見万能に感じられるChatGPTですが、現段階(2023年5月)では以下のように苦手とする部分も存在しています。

◾️|情報の信憑性
◾️|自然な翻訳
◾️|長文の処理
◾️|芸術分野

まず、ChatGPTが提供する情報は全てインターネット上から取得されてきます。

従来、ネットを通じた情報取得は複数サイトを見比べて、自らの頭でその信憑性を判断するフローが必要でした。

しかし、ChatGPTはどのサイトを参考にしたのかといった正誤判断ができません。

そのため、誤った情報を真実であるかのように返答するケースは少なくないのです

また、簡単な文法であればある程度の精度で翻訳できますが、「意訳」や「言葉の裏」を推察するような翻訳はまだまだ難しいといえます。

同様に、文章が長くなればなるほど、全体の意味を把握することが困難となり、返答内容に大幅なズレが生じることもあるのです。

また、架空の物語を創り出せると前述しましたが、人間の小説家や脚本家のように、本当の意味で感動させるような話はまだまだ難しい状況です。

ネット上の情報を組み合わせて創造される文章はどうしても退屈なことが多く、違和感のある展開も少なくありません。

そのためビジネスへの活用を検討する場合には、ChatGPTが得意とすること、苦手とすることを正確に把握している必要があるのです。

ChatGPTをビジネスで活用している企業導入事例

ChatGPTをビジネスで活用している企業導入事例

すでに、いくつかの企業においてChatGPTを活用したサービスが展開されています。

その中でも、他ビジネスに流用しやすいと考えられる以下事例について、それぞれ解説していきます。

note株式会社|note AIアシスタント(β)
ランサーズ株式会社|MENTA
株式会社Gunosy|動画AI要約記事
オリオンスターロボティクス株式会社|受付ロボットMini
チャットプラス株式会社|ChatPlus(チャットプラス)

note株式会社|note AIアシスタント(β)

文章シェアを目的としたサービスである「note」は2023年2月より、ChatGPTを活用した創作支援サービスを提供しています。

第一弾は「執筆する記事テーマ」、「タイトル」、「構成」などをChatGPTから提案してもらえるという内容です。

そして第二弾として、執筆した文章をChatGPTに「レビュー」、「要約」してもらう機能だけではなく、「リード文の提案」も可能となりました。

ユーザーが持つアイデアを膨らませる、表現方法をより良くするなど、クリエイティブな活動を支援するために提供される本サービスは、多くのユーザーに指示されています。

現時点では応募フォームを通じて集った一部ユーザーのみを対象に提供されていますが、これから利用範囲を拡大していくはずです。

ChatGPTを上手く活用し、顧客満足度の向上に繋げている事例だといえるでしょう。

詳細:note、GPT-3を用いたnoteのAI機能群の、第二弾を公開

ランサーズ株式会社|MENTA

クラウドソーシングサイトの大手であるランサーズは、2023年2月にChatGPTを利用したアシスト機能を導入しました。

仕事を受注したい個人が、自身のスキルを商品化できる「パッケージ方式」において、ChatGPTを活用した支援が受けられます。

グループ内のサービスである「MENTA」においても、メンターと呼ばれる講師が自身の商品を出品する際、その内容作成をサポートするサービスが提供されています。

スキルや経歴、対応可能な分野などを入力することで、全体のプラン内容をChatGPTが提案してくれるのです。

プラン内容を作成する時間がない場合や、書き方に悩む利用者を想定し提供された本サービスは、数多くのユーザーの活動をサポートしています。

前述したnote同様、顧客満足度の向上に繋がる事例だといえるはずです。

詳細:ランサーズグループ、ChatGPTとの連携開始

株式会社Gunosy|動画AI要約記事

情報キュレーションアプリ大手のグノシーは、2023年2月に「動画AI要約記事」の開発を行いました。

忙しいスキマ時間を使って利用するユーザーは、視聴するために数分消費する動画コンテンツを全て確認することは難しいはず。

そのため、動画内容を数行の文章に要約し、気になった動画のみ視聴できるというサービスをChatGPTを利用して実現したのです。

このサービスによって、これまで数分程度の短いコンテンツのみの状況が、長時間に渡る動画コンテンツも網羅できることとなりました。

このような情報取得コストの最小化、パーソナライズは今後もより強くなるかもしれません。

ユーザビリティの向上にChatGPTを上手く活用した事例だといえるでしょう。

詳細:グノシーでGPT-3を活用した「動画AI要約記事」開発

オリオンスターロボティクス株式会社|受付ロボットMini

現在レストランや介護施設、図書館といった施設において、受け付けロボットを目にすることは珍しくなくなりました。

代表的なものではソフトバンクが提供する「ペッパーくん」などがありますが、オリオンスターロボティクスは受付ロボットにChatGPTを連動させています。

本来、人とChatGPTのやり取りはテキストベースですが、人間が発する音声をロボットが収録、テキストに変換した上で、ロボット側がテキストを音声に変換するのです。

つまり、受付ロボットを通じてChatGPTと音声での会話が実現したといえます。

このことで人間と対話しているような自然な会話が実現し、「案内」や「巡回」といった基本的な機能と組み合わせることで接客精度が大幅に向上したのです。

詳細:受付ロボットMiniが、世界中で話題になった「ChatGPT」と連動可能

チャットプラス株式会社|ChatPlus(チャットプラス)

チャットボットのプラットフォーマーとして活躍する「ChatPlus」は、ChatGPTが連携し問い合わせ対応に自動回答する新機能を提供しています。

従来、一般的な質問事項に対しては、人間の手によって質問と解答例を入力するといった事前準備が必要でした。

しかし、ChatGPTとの連携によってチャットボット作成に必要となる時間を1/3〜1/10と大幅に削減、さらに一人あたりの生産性を3倍〜10倍に増加させるとしています。

このきのはチャットボット作成だけではなく、人間が対応するチャットにおいてもサポート可能です。

多く寄せられる質問に対してはChatGPTが対応し、難しい内容は人間が対応するといった役割分担も考えられます。

生産性向上に直結する活用事例だといえるかもしれません

詳細:AIチャットボット業界トップシェアのチャットプラス、「ChatGPT」と自動連携。

ChatGPTのビジネスアイデア

ChatGPTのビジネスアイデア

ChatGPTをビジネスの現場で活用している事例をいくつか確認しましたが、まだまだ数多くの可能性を秘めています。

rChatGPTのビジネスアイデアとして以下の内容を紹介します。

ご自身が携わるビジネスに活用できそうな内容がありましたら、ぜひ参考にしてみてください。

ChatGPT×Googleスプレッドシートで作業効率化
ChatGPT×YouTubeで内容を要約
ChatGPT×資料作成
ChatGPT×ビジネス文章作成
ChatGPT×動画制作

ChatGPT×Googleスプレッドシートで作業効率化

エクセルと同等の機能が利用できるGoogleスプレッドシートにおいて、ChatGPTの回答を取得できるような連携が可能です。

ChatGPTのアカウントを取得し、スプレッドシート上でアドオンを追加するだけで、ブラウザを開くことなくセル内でのやり取りが実現するのです。

セルAに質問を入力、セルBにその回答が記載されるといった流れで、情報処理を高速化できるはずです。

また、スプレッドシート上に展開したい関数などの構築も、ChatGPTのサポートを元に実施できます。

実現したいと考える書式内容を入力するだけで、目的に応じた数式の回答がセル内に直接表示されますので、作業速度は圧倒的に早くなることが期待できるはずです。

拡張機能:Google Workspace Marketplace

ChatGPT×YouTubeで内容を要約

前述した「グノシー」では、数分から長時間に渡る動画内容を数行のテキストとして表示させる機能を持っていました。

この内容を応用すれば、YouTube内全ての動画内容を要約することも可能となります。

抽出するテキストについては、利用する年代に応じた表現での記載ができます。

そのため、ビジネス向けに動画内容をそのまま書き起こし、資料として利用するといった作業も実現できます。

さらに、英語の動画であっても日本語翻訳した上での要約が可能です。

情報処理速度と範囲が大幅に向上しますので、ビジネスチャンスを捉える機会も増えるかもしれません。

動画を倍速視聴するよりも早く、正確に内容を理解できることは忙しいビジネスマンにとって大きなメリットとなるはずです。

拡張機能:ChatGPT for YouTube

ChatGPT×資料作成

ChatGPTを活用し、パワーポイントを利用した資料作成が可能です。

「SlideGPT」と呼ばれる本サービスは、効率的なプレゼン資料の作成に特化しています。

具体的には指示した内容に関する情報をAIが自動で収集、データの分析などを行い、それらの情報を元に内容をスライド上に出力していく流れです。

最終的に、スライドに出力された文章や画像といったコンテンツを、適切なレイアウトに合わせて調整してもらえます。

最終的には人間の手で微調整を行えば、立派なプレゼン資料が作成できるのです。

自社独自のストーリーを元にした資料を制作するなど、独創的なものはまだ対応が難しい状況ですが、市場調査など事実を伝える資料においては圧倒的な能力を発揮することが考えられます。

詳細:SlideGPT

ChatGPT×ビジネス文章作成

ビジネス文章を使い慣れていない新入社員などにとって、メールでのやり取りや報告資料の作成は一苦労となるはず。

しかし、ChatGPTに伝えたい内容を大まかに入力し、送付するシーンなどを指示するだけで、適切な表現に書き換えた文章が生成されます。

もしくは、「担当者変更の挨拶文」や「お世話になった御礼状」といった限定した場面における文面のテンプレートの提示も可能です。

仕事においてメールなどの文面のやり取りは重要ですが、表現方法に悩むことなく作成できる環境が実現すればスムーズに作業が進むはずです。

さらに、細かい表現方法の学習にもなるため、今後自分の文章として書く練習にもなるかもしれません。

もちろんメールの返信や指示内容といった、日々の業務上で発生する文章作成も可能となります。

ChatGPT×動画制作

動画制作に必要となる台本も、ChatGPTを利用して作成可能です。

内容、構成を大まかに伝えた上で、生成された文章を簡単に手直しすれば、すぐに活用できる台本が完成します。

そして、出来上がった台本を音声読み上げソフトに入力し、内容に適応した映像を差し込むだけで、1本の動画が完成するのです。

動画自体の自動作成はまだできませんが、労力の大きい台本作成と読み上げをすぐに完成できることは、動画制作にかかる手間を大幅に削減できるはず。

すでに海外では一人で複数のチャンネルを運営し、動画を量産している事例も存在しています。

これまで外注、もしくは時間を掛けて作り上げていた作業が簡略化されることは、大きなメリットを生み出すはずです。

まとめ

まとめ

ChatGPTの概要からビジネスでの活用事例、アイデアについて解説しました。

AIの発達は人間の仕事を奪うといわれていますが、現時点では人間が上手くAIを活用し、仕事を円滑に進めることに役立てています。

今後はAIを使える人、そうでない人で仕事内容に大きな差がつくかもしれません。

本記事の内容を参考に自身の業務に活用できそうな部分が無いか、まずは検討してみてはいかがでしょうか。

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