【2023年最新】AIプラットフォームの種類と選び方を徹底解説!おすすめ10選をご紹介

【2023年最新】AIプラットフォームの種類と選び方を徹底解説!おすすめ10選をご紹介

各社がAI開発を行うなか、サポートするAIプラットフォームが注目されています。

今回のテーマは従来のAI開発における課題を解決するAIプラットフォーム。

この記事を読むことで、以下の点について理解を深めることが可能です。

AIプラットフォームの概要

AIプラットフォームを導入するメリット

おすすめのAIプラットフォーム10選

AIプラットフォームについて知りたい方、導入を検討している方の参考になれば幸いです。

AIプラットフォームとは?

AIプラットフォームとは?

AIプラットフォームとは、ソフトウェアやサービスなどAI開発に必要な環境が準備されたプラットフォームのことです。

AI開発を行うには、膨大なデータや機械学習を実施する環境などを準備しなければなりません。

一から自社で準備するには、手間や時間、コストがかかりますが、AIプラットフォームを利用することで、手軽に開発を行えます。

ここからは、AIプラットフォームの種類や実現できることについて詳しく解説します。

AIプラットフォームの種類
AIプラットフォームで実現できること

AIプラットフォームの種類

AIプラットフォームは、開発を行う場所によりクラウド型・エッジ型・オンプレミス型プラットフォームの3種類にわかれます。

各プラットフォームの特徴は、以下の通りです。

クラウド型プラットフォーム

クラウド型プラットフォームは、クラウド上で開発を行うプラットフォームを指します。

クラウドなので、インターネット環境さえあればどこからでもアクセスできるのが特徴。

また、自社の利用状況に応じて容量を増やしたり、減らしたりできるため、効率良く利用できます。

一方、対象のデータをクラウドに移動させるため、通信速度が遅い場合は影響が出る場合もあります。

エッジ型プラットフォーム

エッジ型プラットフォームは、デバイスやエッジサーバーで開発を行うプラットフォームです。

クラウドにデータを送信する必要が無い分、処理が早いという特徴があります。

しかし、大規模なサーバーを準備するわけではないため、処理能力に限界があり、大規模なAI開発には向きません。

オンプレミス型プラットフォーム

オンプレミス型プラットフォームは、オンプレミス上で処理を実行するプラットフォームです。

社内ネットワーク環境でAIの開発ができ、外部に情報を移動・保存しないため、情報漏洩のリスクが低く、機密情報の取り扱いも安心です。

ただ、オンプレミスを構築するのには、多くの費用がかかり、またサーバーを設置する場所も必要です。

どの方法も、メリット・デメリットがあるため、利用する場合は自社にあう方法を選びましょう。

AIプラットフォームで実現できること

AIプラットフォームには、AI開発を円滑に行うための機能が備わっています。

AIプラットフォームで実現できることは、大きく4つあり具体的には下記の通りです。

データ収集

AI開発をするための機械学習や深層学習(ディープラーニング)では、多くのデータが必要となります。

データ量がAIの精度を左右する一つの要因で、多ければ多いほど精度の高いAIが開発可能。

自社で一から準備する場合は、自社内で蓄積したデータやインターネット上に公開されているオープンデータを利用します。

ただ、自社内やインターネット上で情報収集をするのは、手間がかかるでしょう。

AIプラットフォームのデータ収集機能を利用すれば、社内データを有効活用したり、外部ツールとの連携によりデータ取得をしたりできます。

また、プラットフォーム内にデータが準備されているものもあります。

データ処理

収集したデータはそのまま使えるわけではなく、AIが処理できる形式に変換するデータの前処理が必要になります。

データの処理をしなければ、AIの精度の低下や誤ったAIの構築につながる可能性も。

AIプラットフォームは、入力ミスや欠損があるデータの正規化や、アノテーションをサポートします。

アノテーションは「注釈」という意味があり、収集したデータにタグ(意味)付けする作業のことです。

タグ付けによりデータが整理され、AIのデータ理解や規則性の学習が促進されます。

モデル構築

データ処理が終われば、モデル構築をします。

まず仮モデルを構築し、想定する処理ができるかを実際のデータで検証します。

モデル構築はさまざまな種類があり機能性が異なるため、自社の目的にあうモデルを選択しましょう。

例えば、下記のようなモデルがあります。

◾️|LR(ロジスティック回帰)
◾️|SVM(サポートベクターマシン)
◾️|MLP(多層パーセプトロン)
◾️|BS(二分探索)
◾️|k-NN(k近傍法)
◾️|RF(ランダムフォレスト)
◾️|CNN(畳み込みニューラルネットワーク)
◾️|RNN(再帰ニューラルネットワーク)
◾️|LSTM(長短期記憶ネットワーク)

再学習

AIの構築が終われば、実際に運用します。

ただ、運用をするなかで課題を発見したり、想定したパフォーマンスを発揮しなかったりすることもあるでしょう。

AIは一度モデル構築をして終了ではなく、課題を解決し精度を向上させるために再学習でアップデートする必要があります。

ちなみに、運用とアップデートを繰り返す考え方を「MLOps」と言います。

MLOpsは、DevOpsとMLを組み合わせた造語で、DevOpsは開発と運用を組み合わせたソフトウェア開発手法、MLは機械学習のこと。

AIプラットフォームでは、再学習もサポートします。

AI開発における従来の課題

AI開発における従来の課題

AIプラットフォームを利用せず、自社で一からAI開発を行うのは多くの課題があります。

ここからは、AI開発における従来の課題について解説します。

高額なコスト
データの整形に手間がかかる
AIモデルの精度が低い

高額なコスト

AI開発には、膨大なコストがかかり、例えば下記が挙げられます。

◾️|開発を行う人の人件費や外注費
◾️|データ収集の費用
◾️|開発をするための高性能なパソコンやインフラ環境の整備などの費用

AI開発は、期間が長い分人件費が高くなりがちです。

また、専門人材が必要であり、AIエンジニアは他の職種と比べ、人件費が高い傾向にあります。

データの整形に手間がかかる

前述の通り、AI学習には大量のデータが必要で、また収集したデータはそのまま使えるわけではありません。

そもそも膨大なデータを一から準備するのは手間がかかり、それを人の手で整形するのは手間がかかります。

開発に時間がかかり、タイムロスが発生するのはもちろん、開発コストの増加にもつながります。

AIモデルの精度が低い

AIは新たなテクノロジーであり、まだまだ未知の分野です。

技術的に確立されているとは言い切れず、精度が低いためトラブルを招き話題となるケースも。

AIモデルの精度が低かったために起こってしまったAI倫理問題については以下の記事で紹介しています。

≫≫ AI倫理とは?AI技術の社会的影響と対策について

AIプラットフォームを導入する3つのメリット

AIプラットフォームを導入する3つのメリット

AIプラットフォームを導入することで、開発における課題を解決できます。

ここからは、AIプラットフォームを導入する以下3つのメリットについて解説します。

プラットフォームの導入でコスト削減
データの整形が自動化できるため生産性が向上
大量のデータを用いてAIモデルの精度向上が可能

プラットフォームの導入でコスト削減

プラットフォームを導入すれば、コスト削減が可能。

前述の通り、自社で一からAI開発を行うのは膨大なコストがかかります。

AIプラットフォームを活用すれば、環境が準備されているため一から自社で用意する必要がなく、コスト削減が可能。

準備の手間が少なくなれば、開発期間も短縮できるため、人件費も抑えられるでしょう。

また、スモールスタートも可能で、多くの資金を用意するのが難しい企業でも、AI開発に取り組めます。

データの整形が自動化できるため生産性が向上

AIプラットフォームを活用すれば、開発の生産性も向上します。

一から準備しなくて良いだけでも生産性向上につながりますが、データの整形を自動化できる点も魅力です。

AIの精度を向上させるには、大量のデータを整形しAIに学習させる必要があります。

大量のデータを人の手で整形するのは、非常に効率が悪くミスをしてしまう可能性も。

AIプラットフォームでは、データ整形が自動化できるため生産性が向上し、正確性も担保されるでしょう。

大量のデータを用いてAIモデルの精度向上が可能

AIの精度向上には、適切なデータを大量に学習させるのが重要です。

前述のGoogleの画像認識で黒人を「ゴリラ」と判定したのは、SNSの情報をもとにAI学習をしており、黒人の画像が白人と比べ少なかったためとされています。

自社で大量のデータを収集するのは困難ですが、AIプラットフォームに学習用のデータが用意されたものもあります。

おすすめのAIプラットフォーム10選

おすすめのAIプラットフォーム10選

最後に、おすすめのAIプラットフォーム10選を紹介します。

各プラットフォームで特徴があるため、ご参考にしてください。

IBM Watson
Microsoft Azure AI
MatrixFlow
Google Cloud AI platform
ABEJA PLATFORM
SyncLect
harBest for MLOps
KAMONOHASHI
Amazon SageMaker
Data Robot

IBM Watson

IBM Watson

IBM Watsonは、IBMが提供する総合型AI開発プラットフォームです。

総合型であるため、音声認識や画像認識、正確分析など、さまざまな目的で活用可能。

ビジネス言語も理解し、プライバシーを守るためのセキュリティ面も安心です。

詳細:IBM Watsonの公式ページ

Microsoft Azure AI

Microsoft Azure AI

Microsoft Azure AIは、マイクロソフトが提供するクラウド柄AIプラットフォームです。

操作しやすいインターフェイスを採用し、コーディングを行わなくてもドラッグ&ドロップで機械学習を行えるため、専任のエンジニアは不要。

画像やテキストだけでなく、サーバーレスボットサービスや質問と回答の生成、感情とトピックの理解など高度な処理が行えます。

詳細:Microsoft Azure AIの公式ページ

MatrixFlow

MatrixFlow

MatrixFlowは、ドラッグ&ドロップだけの簡単操作で機械学習・深層学習(ディープラーニング)が行えるAIプラットフォームです。

あらかじめ用意されているレシピを利用でき、ボタンを押すだけで前処理が可能。

MatrixFlowでは、一度作成したモデルの動作確認も行えます。

詳細:MatrixFlowの公式ページ

Google Cloud AI platform

Google Cloud AI platform

Google Cloud AIは、Googleが提供するクラウドコンピューティングサービスです。

機械学習で必要なデータ処理であるラベルわけを、効率的に行うことが可能。

分散トレーニングの実施や、音声の文字起こし、翻訳など、さまざまな機能が利用できます。

詳細:Google Cloud AI platformの公式ページ

ABEJA PLATFORM

ABEJA PLATFORM

ABEJA PLATFORMは、AI学習だけでなく、データの取得・蓄積・デプロイ・推論と再学習まで可能なAIプラットフォームです。

AI開発に関する多くの業務を効率化できるため、期間やコストの削減につながるでしょう。

詳細:ABEJA PLATFORMの公式ページ

SyncLect

SyncLect

SyncLectは、データ統合管理や高速開発を実現するAIプラットフォームです。

スモールスタートにも利用でき、多くのシーンで活用可能。

下記を利用可能で、既存のシステムやクラウドサービスとAPIで連携できます。

◾️|画像AI
◾️|音声AI
◾️|言語識別AI
◾️|感情認識AI
◾️|機械学習
◾️|深層学習

詳細:SyncLectの公式ページ

harBest for MLOps

harBest for MLOps

harBest for MLOpsはノーコードAI開発ツールで、データサイエンティストやエンジニアがいなくてもAI開発ができます。

画像認識や物体検出、文章分類モデルなど、さまざまなAIに対応し、データ作成ツールとシームレスな連携が可能。

アルゴリズムを選択し柔軟な開発ができる点も魅力です。

詳細:harBest for MLOpsの公式ページ

KAMONOHASHI

KAMONOHASHI

KAMONOHASHIは、日鉄ソリューションズが提供するAI構築支援ツールです。

日鉄ソリューションズが、過去画像認識システムを開発した際に必要に感じた要素が実装されているため実用的。

多くの企業で利用され、チュートリアルなどのサポートも豊富です。

詳細:KAMONOHASHIの公式ページ

Amazon SageMaker

Amazon SageMaker

Amazon SageMakerは、Amazonが提供するフルマネージド型サービスです。

AI学習に関するモデルの構築を素早く行い、トレーニング・デプロイ用のモジュールが用意されているため、開発業務をサポートします。

性能が高い点も魅力で、他の機械学習サービスと比べ、最大10倍程度あります。

詳細:Amazon SageMakerの公式ページ

Data Robot

Data Robot

Data Robotは、大規模な環境でAI開発が可能なエンタープライズAIプラットフォームです。

最新のオープンソースアルゴリズムが利用でき、コーディングや機械学習などの専門スキルがなくても利用可能。

4つの製品で成り立ち、必要な製品だけを利用するか、すべて利用するかを選択できる点も魅力です。

詳細:Data Robotの公式ページ

まとめ

まとめ

今回は、AIプラットフォームの概要や導入するメリット、おすすめのAIプラットフォーム10選について解説しました。

AIプラットフォームは、AI開発に必要な環境が準備されたプラットフォームのことです。

AIプラットフォームを導入することで、開発コストの削減生産性・AIの精度向上などのメリットがあります。

この記事を参考に、AIプラットフォームを利用した効率的なAI開発に取り組んでみてはいかがでしょうか。

>法人向けAIの導入を支援する製品比較サイト

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